2001年神戸大学クラシックギター部発表会
1st stage
トルコ行進曲(W.A.モーツァルト)
Energy Flow(坂本龍一)
指揮者による曲紹介: どちらも有名な気持ちのいい曲。エナジーフロウに関しては何故今ごろ?と聞こえてきそうですが、同時テロ、不良債権問題、高い失業率、僕の初期型PSの故障など耳障りな話ばかりが聞こえる今日を考えると、これは弾くべくして弾く曲といえると思います。この二曲を聴けば癒される、とまではいいきれませんが何かしら感じるものはあると思います。ではつまらない僕に辛抱強く付き合ってくれたJrの演奏を聴(効)いてください!
さくら(日本民謡)
Merry Christmas Mr.Lawrence(坂本龍一)
奏者による曲紹介: 古い写真に足をとられるように、昔耳にした曲をかければ、その頃の情景や自分の思いに今もう一度触れて感じる事があります。二曲ともよく知られている曲ですが、私達の演奏が、聴いてくださった皆様の思い出を呼び起こしたり、今日のこの日の心に封じ込めたり出来ればと思います。ほんのわずかな時間ですが、皆様の心に少しでも近付けれるような演奏にしたいと思います。
SE SEGURA, MALANDRO(Jorge Ben)
「サンバの歴史とは切っても切り離せないマランドロと呼ばれるボヘミアン人種の歌」らしいです。
Top of the World(R.Carpenter)
「カーペンターズの代表作でテレビドラマの主題化にも使われました。」と書いてました。
ブランデンブルグ協奏曲第6番第3楽章(J.S.Bach)
ブランデンブルグ協奏曲は、J.S.バッハ(1685-1750)が、ケーテンの宮廷楽長をつとめていた時代の代表傑作のひとつです。1712年にブランデンブルク辺境伯クリスティアン・ルートヴィヒに献呈されたことからこの名がつきました。第6番第3楽章はアレグロ、変ロ長調(ト長調に転調して編曲)、8分の12拍子の曲で、トゥッティとソロの対比を持ち、リズムの力が全体を貫いています。 なにかと多忙な2人と、なにかとお暇な 1人が演奏する難曲をお楽しみください。
2nd stage
軍隊行進曲(F.シューベルト)
19世紀初頭、ピアノが家庭に普及し始めたころ、手軽さと弾きやすさがウケてピアノ連弾曲は大人気でした。この曲はシューベルトが残した大量のピアノ連弾曲の中で最も有名です。(というか、それぐらいしか知られていない) ところでギターにアレンジすると、これがなかなか合ってる感じです。縦が揃わなければたちまち瓦解というリスクも背負っていますが、シューベルトも二日酔いのまま演奏するとこうなるのか、と海のように広い心で聞いてください。
組曲第5番ホ長調よりアリアと変奏<調子のよい鍛冶屋>(G.H.ヘンデル)
調子のよい鍛冶屋という題は、実はヘンデル本人のあずかり知らぬもので、1800年頃にある出版社がつけたということです。実際に弾いていて、その題がふさわしいと感じます。自分達以外の人が聞いてもふさわしい題だと思ってもらえるよう一生懸命弾きます。
Mr.happy north hill / After you (ゴンチチ)
今回演奏する二曲はゴンチチのアルバム「DUO」から選びました。ゴンチチはゴンザレス三上とチチ松本によるアコースティックギターデュオです。
「Mr.Happy north hill」は結婚するスタッフのために作られたというエピソードを持つ、複雑なコードワークに切ないメロディーが絡むゆったりとした曲です。メロディーを安藤が、伴奏を中須が担当します。
「After you」は「Mr.・・・」とは一転してノリのいいポップなナンバーで軽快なメロディーと伴奏が印象的な曲です。この曲ではメロディーを中須が、伴奏を安藤が担当します。
協奏曲ニ長調 RV93 1.Allegro giusto 3.Allegro(A.ヴィヴァルディ)
ヴィヴァルディは、バッハやヘンデルとほぼ同じ頃に、主としてヴェネツィアで活躍したイタリアの大作曲家で、とりわけバロック協奏曲の分野では第一級の音楽家に数えられます。協奏曲ニ長調はヴィヴァルディの何百という協奏曲のなかの一曲で、2つのヴァイオリンとリュート、通奏低音のために書かれたものです。
the fool on the hill(Lennon/McCartney)
管理人による注釈: 本定期演奏会の直前に、元ビートルズのメンバー、ジョージ・ハリソン氏が亡くなりました。 この曲は彼の追悼のために急遽組まれたものです。 したがってパンフレットでは曲紹介はされませんでした。
CHOROS No.1(H.VILLA LOBOS)
・演奏する立場から 恐れがありました。何か傍らに巨大な音楽の神がいていつも測られているような恐れ。私は、この曲を練習している今でも尋ねかけます。 -「これで よろしいですか。」 自己保存、自己防衛をせず、謙遜に取り組むことの大切さをギター演奏は教えてくれました。
・製作する立場から 演奏家が何を求めているのかを考えながら刃物を動かしている時、気付かされたのは、「この時間は自分のものではない。」という事です。ただひたすらに作り続ける事で恐れがなくなっていきました。すべてを教えて下さった野崎光一先生支えてくださっている方々に感謝の気持ちを込めてこの曲を演奏します。
3rd stage
カルメン組曲(ジョルジュ・ビゼー)より ・ハバネラ ・アラゴネーゼ ・間奏曲 ・final 闘牛士
今日ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)の名を不朽のものにしている≪カルメン≫は、彼の最後の歌劇として1874年の秋に完成され、1875年3月3日に初演されました。以下、この物語のあらすじを述べたいと思います。 -物語の舞台は1820年代のセビリャとその近郊です。純朴な龍騎兵伍長ドン・ホセには、田舎に純情な婚約者ミカエラがいます。しかし妖艶な煙草工場の女カルメンに惹かれ、騒ぎを起こしたかどで捕らえられた彼女を護送の途中で逃がしてしまいます。そしてそれがもとで、ホセはカルメンの仲間である密輸入者の群れに入ることになります。そんなホセを救い出そうとミカエラが尋ねて来て、ホセも一旦は田舎へ帰るのですがカルメンをあきらめ切れず、すでに闘牛士エスカミーリョに移っているカルメンの心を知って激怒し、ついにカルタの予言通りカルメンを刺し、自分もその上にくずれるのでした。- それぞれの曲がどのような場面をおもってつくられたのか、自分で好きにあてはめてきくのも一興ではと思います。
風笛(大島ミチル)(アンコール)
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